skip to Main Content

大人気の気鋭アーティストSarah Caudleが描く、環境問題をテーマにしたアート「Save Our Seas」

レジンを使って海やビーチを美しく表現するオアフ島在住アーティスト、サラ・カードル(Sarah Caudle)。多くのレジンアーティストの中でも繊細なタッチとディティールの表現力が抜群のサラさんは、ハワイアート業界でも急成長中の気鋭アーティストだ。

サラさんの作品の中で、プラスチックゴミをアートに埋め込んだ作品シリーズがある。その名も、「Save Our Seas」。

ズバリ!「私たちの海を守ろう」というこのアートシリーズは、サラさんがノースショアのビーチで実際に拾ったプラスチックゴミがアート全体に使われ、プラスチックが分解せず残り続け、環境問題につながっていることへの警鐘を鳴らしている。

このアートシリーズを制作するきっかけとなったのは、2019年に開催された写真家ケリー・ライス(Kelly Rice)、そしてアーティスト、ジェナ・ウェレイン(Jenna Wellein)とのグループ展。

3人の作品はどれもハワイの自然から多大なインスピレーションを受けており、環境を保全することの大切さを実感していた。そこで、このグループ展で人間はゴミを減らし、より環境に優しいライフスタイルへと変えていくことの重要性を伝えるプラットホームにしたいとお互い共感したという。

そしてサラの作品はプラスチックゴミを使ったものとなり、「Save Our Seas」シリーズの第1作目は、このグループ展のオープニンレセプションにて買い手がついた。売り上げの利益は、サーフライダー・ファウンデーション(Surfrider Foundation)、サステイナブル・コーストライン(Sustainable Coastline)、コクア・ハワイ・ファウンデーション(Kokua Hawaii Foundation)を含む地元のNPO団体へ寄付された。第2作目は、現在サラさんのスタジオのショールームに飾られている。

「この『Save Our Seas』シリーズは、プラスチック汚染問題を知らない多くの人たちに衝撃を与えたと思います。自然やビーチが美しいハワイでも、プラスチックが深刻な問題になっていることに気づかず、ペットボトルやスナック菓子の袋をポイ捨てしまう人もいる。そのプラスチックゴミは消えることなく、ハワイの海中やどこかのビーチに永遠と残り続けてしまうのです」とサラさん。

「ビーチのゴミを拾っても、またそのゴミはビーチに戻ってきてしまうかもしれない。だから、たった一つの解決方法は、再利用できないプラスチックを使わないことです」

サラさん本人もアートビジネスをしている中で、ゴミをなるべく出さないようにパッケージの再利用を心がけ、作品を制作する際に出るたくさんのカップは花瓶に再利用したりと、努力に抜かりはない。それでも、完全にゴミをなくすのは難しい。

     

ハワイがずっと美しい場所でいられるようにと、環境へネガティブなインパクトを与えない方法を探し続けているサラさん。この「Save Our Seas」シリーズの新しい作品も作り続けていきたいそうだ。小さなことでも一人一人ができることをやっていけば、いずれ大きな影響を与えることができる。そんなきっかけになるアートであって欲しいと願う。

 

Back To Top