アラモアナホテルから大型バスに…
本派本願寺ハワイ別院(Honpa Hongwanji Hawaii Betsuin)のご紹介
日本からの移民が多いハワイには、日本の仏教を祖とする寺院がハワイ州内の各所にあります。
中でも、京都の西本願寺を本山とする本派本願寺は、オアフ島はもとより、ハワイ島、マウイ島、カウアイ島、ラナイ島にもお寺があり、その数は32か所にも上るそうです。
英語名は「Honpa Hongwanji Hawaii Betsuin」で、インド建築と西洋建築を融合させた白亜の建物が、ハワイ教団の主となる本派本願寺ハワイ別院です。
所謂日本古来の寺院とは外観が大きく異なるため、日本からハワイに観光で来られた方に仏教寺院だと紹介すると、皆一様に驚かれます。
今回は本堂の内部を、教団本部の馬場大道事務局長に見せていただきました。
中に入ると、外観とは相反して金色の眩い光に包まれた内陣に目を奪われます。
ご本尊の阿弥陀如来が祀られている宮殿は荘厳する仏具で覆われています。
左右の脇壇には、親鸞聖人と蓮如上人の御影が掲げられており、ここだけを切り取って見ると「ザ・お寺!」感がありますね。
何か日本と違う様な気がしましたが、しばらくはその違いに気が付きませんでした。
よく見ると左右の余間に置かれた経机が、台の上に載ってかさ上げされている事に気が付きました。
ハワイのお寺は畳敷きでは無くカーペットが敷かれているので、椅子に座るとなると経机を台の上に乗せないとならない事に気が付きました。
また外陣に目をむけると、来館者用に置かれた椅子は、キリスト教の教会と同じ木製の長椅子が配置されており、とてもユニークな印象を受けました。
長椅子の背に置かれた経典は英語!!
中を見せていただくと、お経の意味や由来が英文で書かれており、漢字のお経にひらがなとローマ字でフリガナが振られているのには驚きました。
右側の写真は、ハワイ教団のニュースレターKa Leo Kāhea(The Calling Voice)と、ハワイ別院のニュースレターGOJI(護持)。
護持とは、お寺をサポートする集まりと言うことだそうです。
日本語でも難しい仏教の教えや難解なお経を、英語で説くというのはとても大変な気が致しました。
内陣と外陣間にある柱に吊るされた白い提灯は、門徒の方々によるお盆法要のご寄付によるものだそうです。
日本のお盆は8月ですが、ハワイは7月に入ると各地の寺社でBon Dance(盆ダンス)が行われ、所によっては9月中旬頃まで実施されています。
ハワイ最大の盆ダンスと言えば、今年7月1日に開催された「The Mōʻiliʻili Summer Fest (モイリイリ・サマー・フェスト)」。
この盆ダンス・イベントは、モイリイリ本願寺やカメハメハ・スクール、ハワイ日本文化センター、モイリイリ・コミュニティーセンター、ハワイ大学など、モイリイリ地区の各団体が提携して実施しており、地域住民に大変親しまれている数千人規模のイベントです。
このモイリイリ本願寺で務められていた、海谷聡之開教使が2023年7月より、浄土真宗本願寺派 ハワイ本派本願寺の開教総長に就任されました。
今回、就任して間もない海谷総長にお話しを伺う機会がありました。
海谷総長は、ハワイ日系人に長年親しまれてきた本派本願寺の歴史の重みを大切にし、地域住民の心の支えとなる様に教団を導いていきたいとお話されました。
また、日系人に限らず、若い方や日系人以外の住民の人生の手助けが出来るように、各地のコミュニティーに本派本願寺のお寺が存在する事をより知ってもらい、個々の良さを引き出していきたいと仰っていました。
海谷聡之 開教総長 略歴
2001年9月1日~2004年1月1日 本派本願寺ハワイ別院駐在
2004年1月1日~2005年3月1日 カイルア本願寺駐在
2005年3月1日~2011年7月1日 マカワオ本願寺駐在
2011年7月1日~2018年6月1日 ハワイ本派本願寺 事務局長
2018年2月15日~2018年6月1日 兼モイリイリ本願寺在中
2018年6月1日~2023年6月30日 モイリイリ本願寺駐在
2023年7月1日~現在 ハワイ本派本願寺 開教総長
1889年に曜日蒼龍師(かがいそうりゅうし)が伝道の為にハワイへ渡られてから、来年の2024年で135年を迎えます。
来年の9月には135周年の記念行事をハワイ本派本願寺では予定されています。
浄土真宗本願寺派 本派本願寺ハワイ別院
住 所:1727 Pali Highway, Honolulu, HI 96813
電話番号:(808) 536-7044
ホームページ:日本語 https://hawaiibetsuin.org/jp/
寺 報:「護持」日本語版
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